イニシアチブQ(Initiative Q)が流行ってますね。
https://initiativeq.com/
この記事を見つけられた方は、「イニシアチブQってのが流行っていて、早く登録するほど通貨をたくさん貰えるようだけど、本当なのかな?」という気持ちでググったのではないでしょうか。
結論から言いましょう。
儲かる可能性はゼロではないが、儲けのほとんどは運営側
です。
「儲かる可能性はゼロではない」
とはどういうことか?
サイトをざっと見たところ、以下の2つのパターンがあり得ると考えました。
パターン1:トークンが後で上場する
1つ目のパターンは、このトークンが後で取引所に上場するパターンです。USDベースなのかBTCベースなのかは分かりかねますが、このどちらかまたは両方でしょう。
この場合、上場直後に売却すれば、利益を得ることはできるはずです。
ただし運営側が一番先に売却する可能性が高く、チャートは以下のような形を描くと予想します。
ちなみにこれは2017年末に話題になったSPINDLEのチャートで、最高値4円から現時点で0.3円と、なんと93%ものダウンです。
ICOで投資家にトークンを実際に買わせたSPINDLEとは違い、イニシアチブQは無料で配っているので、リスクはゼロであるように見えます。
ただ利益が出る可能性があるとはいえ、売れるということは買う人がいるということなので、最後に掴んだ人がババをつかまされるパターンです。
仮にSPINDLEと同じ結末を辿るとしたら、上場させた取引所もどうかと思いますね。
パターン2:トークン保有者に後でお金を要求する
このパターンは要注意です。
現時点ではトークンは無料で配布すると主張していますが、以下の記述を見ると、無理やり理由をつけて後で支払いを要求する導線が引かれている可能性があります。
この場合、一度支払いをしてしまったらもう取り戻せないと思った方がいいです。
Q の長期的な購買力への信頼を得るためのもう 1 つの手段として、金融委員会は 1 Q あたり 1 USD のレートを目標に継続的に USD (及び他の通貨) と引き換えに Q の購入をオファーします。これにより、販売者が Q を支払方法として安心して受け付けられるようになります。5
これには金融委員会が USD の予備金を大量に保有する必要があります。予備金の残高は一般公開され、メンバーにいつでも USD に交換可能なことが示されるため、Q の安定性を保つことに繋がります。Q が国際基準になると共に長期的な価値への信頼が高まり、予備金の比率を下げることができます。
これらの予備金は次の2つの方法で調達されます:
1.ドルでの Q の販売 - Q 決済ネットワークのメリットを活用したい購入者は、Q をアカウントに追加する必要があり、これは金融委員会から Q を購入することで行われます。
2.Q の将来の取得権の販売 - このオプションは、イニシアティブ Q の長期的成功を確信している一定基準を満たした投資家に利用可能です。将来 Q を獲得する権利を (大幅な割引で) 購入することができ、Q は新規メンバーリワードと同様にットワークの成長に従いリリースされます。
「簡単に稼げます」系の話はすべて詐欺
個人的にはパターン1が濃厚だと予想しています。
なぜなら、マーケットに上場してしまえば、運営側は最初のトークン所有者に損をさせることなく現金化でき、非難されることがないからです。
この点は今もなお詐欺だと言われているSPINDLEとの大きな違いです。
と、ここまで私がこのプロジェクトの運営側を批判した書き方をしていることに気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。
でもそれには理由があって、失敗するプロジェクトには驚くほど共通点があるからです。
1.「登録するだけで将来稼げる可能性があります」と書いてある
2.「早く登録するほど、たくさん紹介するほど稼げます」と書いてある
3.ウェブサイトがオシャレで動画もあり、ものすごく格好いいことを言っている
4.ところが書いてあることは極めて抽象的で支離滅裂
5.肝心のプロダクトやホワイトペーパーがない
イニシアチブQが上記を見事に満たしていることにお気付きでしょうか。
このプロジェクトが社会の問題を解決するようには、どうしても思えないんです。
イニシアチブQは情弱向けトークン
このプロジェクトを本気で応援している人にとっては、彼らを怒らせる内容であることは重々承知しています。
でも、似たようなプロジェクトは2017年からいくつも出ていますが、日の目を見たものって一つでもありましたっけ?
先ほど「イニシアチブQ」でググってみたら、ウェブサイトの内容をコピペして紹介リンク貼っただけの、欲に目がくらんだ記事しか出て来ませんでした。
ああ、いつの時代も搾取されるのは情弱なのだなと思い、今回筆を執ることにしました。
世論に一石を投じることになれば幸いです。
答え合わせは一年後に。