自動売買FXを始めたいけれど、通貨ペアがたくさんあって選べない。
という方もいらっしゃるかと思います。
ということで今回は、通貨ペアを決める際の2つのポイントについて解説したいと思います。
1.過去30年のレートがレンジ相場になっている
一点目は、ある通貨ペアにおける過去20年のチャートの形を見て、そのレートが特定の狭いレンジ内に収まっていればOKです。
例えば豪ドル円などはうまく行きやすいです。以下の赤枠の部分が根拠です。
1990年以前はレンジになっていないじゃないか!というツッコミが入りそうです。
ただ、この傾向は円建ての豪ドル円以外の通貨ペアに対しても見られるため、1990年以前は無視して問題ないと考えています。
一方、レンジ相場だけど広い場合や、一方向に動いているチャートはあまりオススメしません。
理由は、この先のレートを予測できる可能性が低いからです。
例えばトルコリラ円などがそれにあたります。
トルコリラ円は1990〜2000年から急激に下落していますが、このような動きをしていると、今後の予測はかなり難しいです。
急激な下落をしたということは、今後反動で急反発する可能性があるからです。
もちろん、レンジ相場になっているからと言って、この先を確実に予測できる訳ではありません。
そもそも為替の予測など不可能な訳ですから、過去のレートから推測するほかないのです。
ただ、予測の「しやすさ」は通貨ペアによって異なり、レンジ相場の方が難易度が低いことは理解頂けるのではないでしょうか。
2.スワップポイントが小さい
二つ目のポイントは、スワップポイントが小さい通貨ペアを選ぶことです。
まず前提として、レンジ相場においては下のように下半分で買い注文、上半分で売り注文を設定します。
これをハーフ&ハーフと呼びましょう。
ハーフ&ハーフを採用する理由は、含み損を最小化し、投資効率を最大化させることができるからです。
ただ一方で、この戦略は、全体の半分の期間は「買い」「売り」のみとなることを意味します。
このとき、スワップポイントが大きい通貨ペアだと、片方の期間ではポジションを持っているだけでどんどん資金が減っていってしまいます。
もちろんもう半分の期間はスワップポイントがどんどん増えていくので、トータルではほぼプラマイゼロになります。
ですが、ハーフ&ハーフでは数ヶ月から数年の間、買いまたは売りのみとなるので、その間はスワップポイントの減少に耐えなければなりません。
以下は豪ドル/NZドルにおける私の建玉一覧ですが、日々資金が蝕まれていくのは精神衛生上良くないので、プラスも小さくていいのでマイナスも小さくしたいですよね。
これが、スワップポイントが小さい通貨ペアをオススメする理由です。
スワップポイントが大きい通貨ペアを選ぶなら、スワップがプラスになる注文のみを
ところが、スワップポイントが小さい通貨ペアに限定すると、選択肢がかなり限られてしまうのも事実です。
私がすぐに思いつくもので言うと、いまだと豪ドル/NZドルやスイスフラン/円くらいでしょうか。
ではスワップポイントが大きい通貨ペアで運用する方法はないのでしょうか?
実は、難易度は高くなりますが方法はあります。
それは、「スワップポイントがプラスになる方向のみに注文する」というものです。
例えば、米ドル/円であれば買いのみ、ユーロ/円であれば売りのみ、の注文で運用します。
(インヴァスト証券のウェブサイトより、2019/3/1時点のスワップポイント。10000通貨ベース)
つまり、以下のようなハーフ&ハーフにはせず、青い箇所も売り注文ではなく買い注文にする、という戦略です。
これにより、常にスワップポイントを受け取り続けることができます。
もちろんこの方法にもデメリットがあり、高い価格で買い注文を入れることになるので、含み損が消えにくく膨らみやすくなることには注意が必要です。
自分のスタイルに合った通貨ペアと戦略を
まとめます。
FX自動売買で通貨ペアを選ぶ際に考えるべきポイントは2つで、以下の通りです。
今回のまとめ